2016年12月

今年は、公私共に本当に色々な事がありました。

年末の作曲家・ギタリストの佐藤弘和さんの悲報。
お通夜・告別式では、本当に多くの方に囲まれ旅立っていかれました。

あまりのショックで、年末という気が未だにしません。
ここ数日、2009年のカザルスホールでの「佐藤弘和作品展」のDVDを観たり、東京ギターカルテットのCDを聴いたり、佐藤さんの作品を一つずつ弾いたりしています。

告別式の日の夜は、門下が主催してくれる忘年会がありました。
正直のところ、私は、忘年会に行く精神状態にはなかったところでした。

告別式からの帰りの首都高速や常磐道。
交通量は多くて、賑やかな街中なはずなのに無機質にしか見えませんでした。

気がついたら、お通夜振る舞いで少し食べ物を頂いてから、何も食べていなかったので帰りの常磐道守谷サービスエリアで食事を摂ることにしました。
何度も前を向いて先に進まなければと思いましたが、食事をしながらでも涙が自然とこぼれ落ち、そんなことがここ数日続いたままです。

告別式直後はそんな状況でしたが、門下が主催してくれた忘年会には参加することにしました。
「すみ先生を囲む会」と題して、生徒さんたちや友人が楽しみにして催してくれている音楽忘年会。
これに参加しなかったら、生徒さんたちや共演者・関係者を大事にしていた佐藤さんは悲しむだろうなと思ったからです。

病魔と闘いながら最後まで音楽をし続けた佐藤さん。
悲しいからという理由で参加しなかったら、佐藤さんから「何のためにカルテットで一緒だったのかな?」と言われてしまいそう。

その忘年会は、楽器をやっている人は何か披露するというのが慣習になっています。
私は、佐藤さんの「クリスマスの歌」と「素朴な歌」を弾きました。

今、自宅では櫻井RFギターで佐藤さんの作品を弾いています。
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この楽器は、東京ギターカルテットのために作られた楽器で、4人が同じ楽器を使っていました。
その楽器で弾いているのですが、カルテットのサウンドが瞬時にして思い出されます。

棺に皆でお花を手向ける時、小関さんが「青空の向こうに」を演奏しました。

私は25日にA.R.C.でコンサートをやりましたが、そこに来てくださった生徒さんが絵葉書を送って来て下さいました。告別式のことは見ていないその生徒さんが選んでいた絵葉書が「綺麗な青空」の絵葉書。

一連の出来事を知らない段階でコンサートを聴いて、「私の演奏が今までで一番悲しく聴こえていた」と仰っていただき、また、絵葉書が「青空」の絵だったことから、グッと込み上げてくるものがありました。

話があちこちに飛びますが、23日に「クリスマスの歌」を弾いていたときに感じた、右隣に佐藤さんがいる感覚。その後、作品を弾いていても同じ感覚はないので、あの時・・・旅立つ前に会いにいらっしゃったのだなと感じています。

今年は、本当に多くの素晴らしい方々と共演させていただきました。
音楽をするのは人。
教えることも演奏することも全てが「人対人」。
そのことを考えると、楽器の違い、ジャンルの違いなどに捉われることなく、積極的に互いの素晴らしさを引き出しながら向き合っていくことが、私たちに出来る前進なのだなと思います。
そして、もちろん、ギターの「個」が持つ魅力をさらに引き上げることも。

共演をしていただいた皆様とまた是非共演出来ることを願って新年を迎えていきたいと思います。
そして、新しく出会うアーティストとも思い切り音楽をやっていきたいと思います。

どうぞ皆様に、良い新年が来ますように。

22日、「スペシャルクリスマスコンサート」の前日リハが終わった頃、携帯に着信しているメールを見てみると、その連絡が入っていました。。

携帯を持っていた手が震えて、メールを閉じました。


2005年の春、当時在米中でしたが、その頃に帰国を決めました。帰国を決めて間もなく、東京ギターカルテット加入のお誘いがありました。
東京ギターカルテットといえば、かつて、日本ギター重奏コンクールで、私たち兄妹ギターデュオと闘ったギターカルテット。そのグループへのお誘いは、私の帰国への気持ちと日本での音楽活動の希望も大きく膨らませるものになりました。

カルテットに加入させて頂いて、はじめてのリハーサルに向かった私は少し緊張していました。
しかし、皆さまが温かく迎えてくれて、それからというもの、常に素晴らしいギターアンサンブル活動を経験させてもらいました。

どのメンバーとも前から知っている面々ですが、佐藤さんにも、カルテットに加入する前にお世話になりました。

渡米する前に妹と2重奏を収録して発表したアルバム「ファースト・インプレッション」(1999年発売)がありますが、このCDに佐藤さんの「風のはこんだ4つの歌」を収録しています。この曲は初録音ということもあり、参考に出来る音源もなかったので、録音前にアドバイスを頂くために佐藤さんに聞いて貰うことになりました。

私と妹、佐藤さんの3名のみでGGサロンに集まり演奏を聴いて貰い、この曲について色々とアイデアを聴き、曲を作り上げていきました。
佐藤さんは、私たちに「息が合っていてとても良い」「あとはもっと自由に弾いて良い」と言葉をくれたことを今でも覚えています。

カルテットに入れて頂いてから、リハーサルの時は、いつも駅まで喋りながら帰りました。

私は2ndで佐藤さんは3rdなので、カルテットのときはいつも隣。
至近距離で何年もの間一緒に演奏出来て、本当に幸せでした。

先日23日のスペシャルクリスマスコンサートでは、佐藤さんの「クリスマスの歌」を弾きました。
演奏するのが悲しくて悲しくて・・・。
そうしたら・・・前奏の数小節からメロディに入り、メロディの2小節目である感覚になりました。

カルテットで弾いていた時のような、私の右隣に佐藤さんがいる感覚。
ソロで弾いている時の周辺の空気感とは別物。
途中、涙で譜面がかすんでしまったけれども、佐藤さんがいつもアドバイスをくれていたような柔らかで自由な感じになるように心を込めて弾きました。

コンサート後、ある方が「「クリスマスの歌」の時、佐藤さんが来てくれてた様な感じがした」と言っていました。
横で聴いてくれたのかな・・・。
佐藤さんに届いたなら・・・と思います。


東京ギターカルテット結成20周年コンサートは、実現が出来なくなってしまいましたが、2005年から長い間カルテットメンバーで本当に幸せです。
私たちは、ずっと東京ギターカルテットの仲間です。

以下に、カルテットについての私のブログ記事を拾ってみました。想い出のほんの一部ですが、どうぞご覧になってください。


蓼科コンサート(2007年7月21日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/34514159.html

東京文化会館でのコンサート(2009年3月13日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/47054161.html

所沢労音での演奏(2009年4月29日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/47670963.html

つくばギターアンサンブルフェスティバル(2009年5月17日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/47934605.html

二俣川でのコンサート(2009年5月20日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/47977532.html

佐藤弘和氏の作品展(2009年5月31日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/48122018.html

東京ギターカルテットのコンサート(2009年9月26日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/49179014.html

今日の練習!
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/50464863.html

東京ギターカルテット 告知ビデオ
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/52406822.html

東京ギターカルテットコンサート in 小平市(2012年4月1日)
http://blogs.yahoo.co.jp/kcsumi/52869871.html

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茨城県阿見町でタンゴトリオA.R.C.のクリスマスコンサートを行いました。

会場は本郷ふれあいセンター

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告知早々に満席となりました。

曲目は
カミニート
淡き光に
ジーラ・ジーラ
黄金の心
軍靴の響き
ウノ
ラ・クンパルシータ

エル・チョクロ
赤い靴のタンゴ
夜のプラットホーム
7月9日
枯れ葉の散る頃
チキリン・デ・バチン
リベル・タンゴ

CDも沢山ご購入頂き、どうもありがとうございました。

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今日のコンサートで今年の演奏スケジュールは終了。

打ち上げは、タイ料理!

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美味しい!!

また来年も色々と頑張っていきたいと思います。

茨城のギター文化館でのスペシャルクリスマスコンサート、無事に終了しました。
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宝塚OGの方とのコンサートという、なかなか得ることの出来ない機会を頂き、夏くらいから準備を重ねてきました。

元宝塚歌劇団花組の絵莉千晶さんとのコンサートで、友情出演でピアノの高瀬奈美さんにも参加していただき、様々な音楽を演奏しました。
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響きの良いホール、素晴らしい歌で、クラシックギターの良さも際立たせてくれたものだったと思います。

今日の演奏曲は以下です!!

・素敵なホリデイ(ギター)
・ママがサンタにキッスした(ボーカル・ギター)
・クリスマスメドレー(もろびとこぞりて~きよしこの夜)(ボーカル・ギター・ピアノ)
・エストレリータ(ボーカル・ギター)
・グラナダ(ボーカル・ギター・ピアノ)
・オーバーザレインボー(ボーカル・ピアノ)
・愛あればこそ「ベルサイユのばら」より(ボーカル・ギター)
・すみれの花咲く頃(ボーカル・ギター)
・大聖堂(ギター)

・歌と踊り第3番(ピアノ)
・If We Hold On Together(ボーカル・ギター)
・365日の紙飛行機(ボーカル・ギター)
・アメイジング・グレイス(ボーカル・ギター)
・ジブリメドレー「君をのせて~風の通り道~いのちの名前」(ボーカル・ギター)
・クリスマスの歌(ギター)
・タイム・トゥ・セイ・グッバイ((ボーカル・ギター・ピアノ)

ボーカル:絵莉千晶
ギター:角圭司
ピアノ:高瀬奈美

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曲間の絵莉さんのMCもとても楽しくて、私自身、どう返すかを考えたり(笑)

ギターソロでは初っ端に「素敵なホリディ」。オープニングとして良く知られた曲でクリスマスの曲。
そして、バリオスの大聖堂を前半の最後に。これは、クリスマスにちなんでぴったりだと思い選びました。
それから、後半には「クリスマスの歌」。佐藤弘和さんの曲です。
弾いている間、東京ギターカルテットでの想い出や、その他色々な事が浮かんできました。

エストレリータなどは、ギターソロでもよく演奏される曲なので、今回、絵莉さんと演奏出来、とても良かったです。

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とにかく、とても素敵なコンサートだったと思います。
そして、会場は満員!!
聴いたところによると、ギター文化館を盛り上げようという皆さんが宣伝にも尽力してくださり、これこそ目指すところ!! というのが発揮できてとても良かったと思います。

皆様、どうもありがとうございました!!
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今日は三浦さんのギター工房にお邪魔してきました。

注文している楽器がそろそろ出来上がるのです。
材料はとても珍しいチューリップウッドを裏と横の板に使用していただけることになりました!!

このチューリップウッド、とても貴重なのです。
アメリカのイエローチューリップウッドとは異なり、ブラジリアンチューリップウッド(ジャカランダ・ロサ)というもの。

あのマーチンがチューリップウッドを使ってギターを制作したことがあるそうですが、木材の入手があまりにも困難で製品化まで至らなかったそう。。

さて、工房に入れていただくと数本並んでいる中に、それはありました。

が!!
言葉が出てこない・・・。
「凄すぎる・・・」

三浦さんが、「その楽器ですよ」と声を掛けてくれるまで、言葉が出ませんでした。

あまりじらすのも何なので、・・・写真です!!

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三浦さんが塗装している姿を拝見するのは初!!
しかも、その場面を撮って良いよ、とお言葉を頂いたのも初!!!!

表面版も、これは凄い!!!という一枚。
見ているだけでニヤニヤしてしまいそうな表面版です。

世界で1本のこの楽器の進水式・・・ではなく、「進音式」も間もなく。
少し弾き込んで、初陣はどこにするかな(^w^)


以前アップしましたが、チューリップウッドの説明が記載されているHPを以下にご紹介します。

http://morinokakera.jp/kakera/?p=1085

http://www.rw-bijoux.jp/rare_wood/tyurip.html

これは、本当に凄い楽器の誕生といえます。

早く弾きたい!!!
そして、もっとギター上手くなりたい!!

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