今日は、レッスンでいつも来ている3年生の子について。

その子は、レッスン中に、自分で出来ないと感じると、もう一度弾いてみようと促しても手が進まなくなることがあります。

しかし、小学2年の頃くらいから、そんなこともだんだん減ってきています。
ここ最近は成長してきているので、レッスンも一人で受けられるようになってきています。

そんな中で、今日のレッスンでは、私とその子で真剣に向き合う場面がありました。

左手の小指を適時使って弦を押さえていくように促したのですが、押弦すると「指が痛い」と言い、使おうとしません。

何度試しても、小指を使う箇所で「痛い」と言って弾くのを止めてしまいます。

実際には、きちんと音も出ているのですが、本人は、きちんと弾けていないと感じているようです。
きちんと弾けていないと感じている本人は、小指の代わりに薬指を多用して演奏しようとします。

そこで、私は質問をしました。
「毎日きちんと練習してる?」

「うん」

練習を常日ごろしていれば、指は比較的慣れてくるはずなので、練習をあまりしていなくて指がギター歴からみても指の弦のあたる部分が強くなっていないのかと思い質問しました。

しかし、毎日練習しているとの回答。

そこで・・・
「小指に慣れていかないと、いろんな曲を弾くことに使うからね」
「そのうち慣れていくから、使うようにして練習してね」

と言うと、その子の目から、大粒の涙がポロポロとこぼれました。

指が痛いと言いたいのも分かるし、小指を使わないで弾けるならそれでも良いよ、と、言葉をかけたい衝動に駆られましたが、上達のためにこちらも甘い言葉をかけるのを我慢しました。

もう一回だけやってみよう、と言葉をかけると、「うん」と頷いて試しています。

そのラスト1回が終わり、子供用の楽典の勉強に切り替えました。

時には思うように出来なくて、むくれることもありますが、レッスン終了時には・・
「ありがとうございました!!また来週もお願いします!!」
と、自発的に大きな声で挨拶をして帰っていきました。

このように自発的に大人びた挨拶をしたのは初めてだったかもしれません。

その子が、今日のレッスンで、一瞬の間に成長した姿を見た気がしました。
また、一緒に頑張っていこうねA君!!