現代ギター誌5月号に特集記事としてスケールの事を書きました。

いかに機能的に指板を理解していくかがメインポイントです。
もちろん、機能的なことを習得していくためですので、基礎的な部分では、譜読みの効率化、迅速化、暗譜の簡易化にも繋がります。

演奏にももちろん役に立ちます。

アーロン・シェーラーの教本で取り上げられたSqueeze Siftについても少しだけ解説を入れました。
シェーラーの教本は発売されてから結構経っていますし、アメリカのギターショップでは、どこででも、ほぼ手に入れることが出来ます。

ピーボディ音楽院の教授はアーロン・シェーラーからレイ・チェスター教授に引き継がれ、さらに進化していったと言えます。その流れで広がったのが今回紹介しているスケール。

レイ・チェスター教授は、技術的な事を教えることに関しては非常に深く細かいところまで機能的に教えていました。そして、厳しかった・・・。

いろいろな技術的な事をチェスター教授の下で研究していきましたが、どの学生も深夜まで頭を抱えながら修練していた記憶があります。

学問的に追及していったのがレイ・チェスター教授
それを演奏の実践としてレッスンをしていってくれたのがマヌエル・バルエコ教授

今回の記事では、そんな中からスケールを紹介したわけですが、ページで言うと8頁という中で紹介しています。そのスケールを段階的にいくつかの訓練の仕方でクリアしていくわけですが、文字数の関係でそこまでは書けませんでした。また、ギターを弾き始めて間もない方々のために、初心者・初級者向けの内容から書き始めてみました。

記事の内容分は、すぐに習得することも簡単ではないので根気よく行っていただけたらと思います。

経験上、中級以上くらいの方でも、月に2~3回のレッスンの時間の一部を利用して訓練をしていって、混合スケールをクリアして習得するまでに数か月かかっています(個人差はあります)。

訓練方法は、生徒さんの進み具合を見ながら調節しています。

場合によっては、その前段階としての訓練も行う事があります。これもピーボディで研究した内容です。

繰り返しになってしまいますが、記事の内容は、根気よく行っていってください。
その代わり、地道に習得していったら、譜読み(運指探しという意味で)が以前よりもきっと楽になるはずです。


私は、このスケールをはじめとした様々な訓練を授業で受けたとき、その授業が一番苦手でした。毎週、この授業の時間が来るのが嫌でした。

だけど、今となっては一番役に立った授業の一つだと実感しています。

帰国して10年を機に、自分が経験して学んできたことを、なるべく分かりやすい様に広めて皆さんに役に立ててもらえたらと思い、紹介していこうという気持ちになりました。

一人でも多くのギターファンに、このスケールに興味を持ってもらえたらと願っています。
なお、これはクラシックギターだけでなく、アコギやエレキでも役に立てて頂けたら嬉しく思います。