11月19日はリナレスに移動し国際ギターフェスティバルに参加してきました。

 リナレスはセゴビア生誕の地でもあり、今回の旅はセゴビアにゆかりのあるところに多く行った気がします。最初に演奏した会場はマドリッドでセゴビアがデビューリサイタルを行ったホール、グラナダではアルハンブラ宮殿を眺めることが出来る広場で練習をしていたという場へ。そして、リナレスでギターフェスティバルが行われるセゴビア博物館では地下にセゴビアのお墓があります。そういう会場で演奏をさせてもらえるとは、とても光栄です。

 19日は、リナレスでの演奏の前に隣町のウベダでリサイタルがあります。最後の演奏日も1日2公演でした。

 ウベダは建物群が世界遺産に登録されていて、小さい町であることから街ごと世界遺産になったといっても過言ではないくらいの場所です。

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 上の写真は、バスケス・デ・モリーナ広場のエル・サルバドル教会とデアン・オルテガ宮殿です。


ウベダ音楽院も16世紀の建物で、世界遺産の建物のひとつだそうです。

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 16世紀は日本でいうと室町時代、安土桃山時代ですね。そんなことを想像すると、歴史の重さを感じることが出来ます。

 建物の中に入ると正面に階段がありますが、その階段も撮ってみるときれいな写真になりました。

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 スペインで演奏するにあたって、良くない演奏だと拍手もまばらで、お客さんが途中で帰ってしまうこともあると聞いていたので自分の演奏がどのように受け入れられるか挑戦でもありました。
 ただ、気張って弾くよりは、いつもどおりに弾くことを心がけました。

 どの演奏でも、沢山の拍手を頂くことが出来たので、嬉しかったのと同時にホッとした気持ちもありました。特にソロのリサイタルでは、プログラムの1曲目が終わって立ち上がるととても大きな拍手をもらいました。2度おじぎをしても拍手が止まらなくてもう座ってもいいかなと椅子に腰かけても止みませんでした。
 プログラムの最初のおじぎでこのような反応をもらったことはこれまでで初めてだったかもしれません。椅子に座った状態でもう一度おじぎするとようやく拍手が止まりました。
 
 コンサートには、一般のお客さんのほかにもウベダ音楽院の学生が見ていましたが、コンサートが終わって控室に戻ろうとすると沢山の人が駆け寄ってきて控室の入口に入りかけていましたがホールに引き戻されてしまいました。こんなこともこれまでで初めてでした。

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ウベダでの演奏会が終わると、すぐに車に乗り込みリナレスに移動。


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セゴビア博物館での演奏もとても落ち着いて演奏することが出来たと思います。
ここでの演奏で、スペインツアーでの私の演奏は終了します。ツアーが始まるときは、多くの演奏をひかえて盛り沢山だという印象を持っていましたが、いざ始まるとあっという間でした。

残りの20日から22日はコンクールの応援です。

では、また次回に。